
社内の基幹システムが老朽化し、「業務に支障が出ている」「現場から不満の声が上がっている」といった課題はありませんか。その原因は、DX推進の足かせとなる「レガシーシステム」かもしれません。
しかし、いざ刷新を検討しても、どの開発会社に相談すれば良いか分からず、最初の一歩が踏み出せない担当者も多いでしょう。
本記事では、まずレガシーシステム刷新に強みを持つおすすめの開発会社を12社厳選してご紹介します。さらに、後悔しないためのパートナー選びのチェックポイントや、レガシーシステムを放置する深刻なリスクについても解説します。
この記事を参考に、自社に最適な開発会社を見つけ、課題解決へのアクションを起こすきっかけにしてください。
【12選】レガシーシステム刷新でおすすめの開発会社
レガシーシステム刷新を検討する際、数多くの開発会社の中から、自社の課題を本当に理解してくれる一社を見つけ出すのは簡単ではありません。
そこでこの章では、システム開発に強みを持ち、豊富な実績を誇る開発会社を12社厳選しました。
各社の特徴や得意分野を比較しながら、自社の課題解決に最もふさわしいパートナーを見つけるための参考にしてください。
トッパジャパン株式会社

出典:トッパジャパン株式会社
トッパジャパン株式会社は、ベトナムの優秀なエンジニアリソースを活用した「ラボ型開発」を強みとし、企業のIT人材不足という課題を解決するオフショア開発企業です。
【トッパジャパン株式会社の強み】
- ベトナム拠点を活かした品質とコストの両立
- 月50時間から、など柔軟な保守・開発体制
- AIやクラウドなど最先端分野にも対応
日本国内では確保が難しい高度なIT人材で顧客専任のチームを編成。長期的なプロジェクトをサポートすることで、発注企業側にもノウハウが蓄積されるでしょう。
Salesforceを基盤とした施設予約システムやクラウドサーバの移行といった豊富な開発実績も魅力。研究開発から既存システムの保守まで、企業の幅広いニーズに応えます。
システムズ・デザイン株式会社

システムズ・デザイン株式会社は、経営課題の分析・コンサルティングから、システムの設計・開発、インフラ構築、運用保守までをワンストップで支援するトータルソリューションパートナーです。
【システムズ・デザイン株式会社の強み】
- 業務を見える化する上流工程からのコンサルティング
- オーダーメイドからインフラまで対応する総合力
- 製造業に特化したシステム開発実績
システム化の成否を左右する上流工程に力を入れており、専門スタッフが業務を徹底的に分析し、企業のニーズに最適なシステムを提案。
開発手法も、完全オーダーメイドからパッケージ導入まで柔軟に選択できます。
国公私立大学や大手塾など、教育系のシステムやディーラー向け車両予約システムなど製造業での実績も豊富で、AWSやAzureといったクラウドインフラの構築にも精通しています。
株式会社ジャノメクレディア

株式会社ジャノメクレディアは、大手ミシンメーカー「ジャノメ」から生まれた、ものづくりの現場を知り尽くしたシステム開発会社です。
【株式会社ジャノメクレディアの強み】
- 製造業の親会社を持つからこその深い業務理解
- 脱メインフレームなど、豊富なレガシー刷新実績
- 産業用ロボット開発で培った組込み・制御系の技術
親会社のコンピュータミシンや産業用ロボットのソフトウェア開発で培った、製造業の業務に対する深い知見が最大の強みです。その経験を活かし、顧客目線に立ったシステムの再構築やマイグレーションを得意としています。
自社グループの基幹システムを刷新し、保守コストを大幅に削減した実績は、多くの製造業が抱える課題解決のモデルケースと言えるでしょう。
株式会社エースシステムズ

出典:株式会社エースシステムズ
株式会社エースシステムズは、「システムを構築することは信頼しあえる関係を構築すること」という理念を掲げ、顧客とのパートナーシップを何よりも重視するシステム開発会社です。
【株式会社エースシステムズの強み】
- 単なる受託ではない積極的な提案力
- 丁寧なヒアリングで本質的な課題を解決
- 納品後も改善を続ける伴走型サポート
ただ言われた通りに開発するのではなく、SI(システムインテグレーション)のプロとして顧客の課題に真摯に向き合い、最適な解決策を積極的に提案するスタイルが特徴。業務の「あたりまえ」を実現するため、丁寧なヒアリングを惜しみません。
また「納品で仕事は完結しない」と考え、稼働後も運用支援を通じてPDCAサイクルに参画。Web系・業務系システムの開発を得意とし、コンサルティングから運用サポートまで、長期的な視点で企業の成長を支えてくれる、信頼できるパートナーです。
株式会社GeNEE

出典:株式会社GeNEE
株式会社GeNEEは、企業の根幹を支える基幹システムのオーダーメイド開発を得意とする企業です。
【株式会社GeNEEの強み】
- 企画から保守まで全て任せられるワンストップ体制
- 企業の根幹を支える基幹システムのオーダーメイド開発
- 製造業向けの生産・購買管理システムなどの開発実績
システム開発における企画・調査から設計、開発、そして導入後の保守運用まで、全ての工程をワンストップで依頼可能。将来的な機能改修までを見据えた高品質なシステム設計が強みで、生産管理や購買管理など、製造業の基幹業務に関する豊富な開発実績があります。
AWSなどのクラウド技術を活用したWebシステム開発にも精通しており、工場のDX推進やデータの一元管理といった現代的な経営課題の解決もサポート。会社の根幹となるシステムを、長期的な視点でじっくりと構築したい製造業に最適なパートナーです。
株式会社トウサイ

出典: 株式会社トウサイ
株式会社トウサイは、製造業に特化したオーダーメイドのシステム開発会社です。「御社の業務に合わせた完全オリジナル」のシステム構築を強みとしています。
【株式会社トウサイの強み】
- 1500件以上の実績を誇る製造業への深い知見
- 業務に完璧に合わせる完全オーダーメイド開発
- 必要な機能から導入できるスモールスタート対応
生産方式や製品が企業ごとに全く異なる製造業の特性を深く理解し、企業独自の業務フローに完璧にフィットするオーダーメイドソフトウェア「PCできる蔵」を開発。多くの企業に導入されています。。
「まずは在庫管理だけシステム化したい」といった要望にも柔軟に対応。必要な機能に絞って導入し、運用が軌道に乗ってから機能を追加・拡張できるため、無理なくDXを進められます。
株式会社ダイセック

出典:株式会社ダイセック
株式会社ダイセックは、ERPと製造現場をつなぐMES(製造実行システム)や、製品ライフサイクルを管理するPLMといった、製造業の中核を担う高度なソリューションを得意とする企業です。
【株式会社ダイセックの強み】
- MES・PLMなど製造業の中核ソリューションに特化
- シーメンス製統合システムの国内初導入という実績
- 設計から生産までを繋ぐ「CLM」の構築支援
ドイツ・シーメンス社製の統合システムを日本で初めて導入した実績を持ち、実際の生産現場で稼働させている世界でも数少ないベンダーです。
設計(PLM)、計画(ERP)、実行(MES)を連携させ、製造プロセス全体を最適化する「クローズド・ループ・マニュファクチャリング(CLM)」の構築を支援。部門間の壁を取り払い、真のDXを実現します。
株式会社ドットコンサルティング

株式会社ドットコンサルティングは、中小企業を専門とし、「テンプレートゼロ」のオーダーメイド支援で企業のDX化と経営目標の達成をサポートするコンサルティングファームです。
【株式会社ドットコンサルティングの強み】
- 売上増・コスト減など「経営目標の達成」をゴールに設定
- 社員を育てながらDXを進める独自のOJT研修サービス
- 食品製造業などで利益率改善や売上増を実現した実績
単にシステムを導入するだけでなく、顧客の実際の業務を題材にしたOJT型研修で、社員のデジタルリテラシーを高めます。企画から展開までを伴走することで、社内にDX推進のノウハウを蓄積することが可能です。
食品製造業でコスト10%削減、売上8%増を達成した事例もあり、DXを経営改善に直結させたいと考える中小製造業にとって、理論と実践の両面から支えてくれる頼れるパートナーです。
株式会社プロコード

出典:株式会社プロコード
株式会社プロコードは、30年にわたる豊富な経験をもとに、特に中小製造業の労働生産性向上を支援することを得意とするシステム開発会社です。
【株式会社プロコードの強み】
- SUBARUなど大手での導入実績
- 業務の深い理解を最優先する現場目線の提案
- 補助金活用など中小企業向けの支援も手厚い
「業務プロセスの熟知こそが高品質につながる」という信念のもと、顧客の業務の実態を把握することに最も注力し、現場に根差した最適なシステムを提案します。
SUBARU部品センターの誤出荷をゼロにした実績もあり、技術力は確かです。IT導入の障壁となりがちなコスト問題に対し、補助金の有効活用を積極的に推進している点も魅力。限られたリソースで生産性を最大化したい中小製造業にとって、理想的なパートナーです。
株式会社スーパーソフトウエア

株式会社スーパーソフトウエアは、「技術的なチャレンジ精神」を理念に掲げ、制御・組込み系といった専門分野で長年の実績を誇る企業です。
【株式会社スーパーソフトウエアの強み】
- 制御・組込み系の開発で培った高い技術力
- 社会インフラなども手掛ける豊富な開発実績
- ウェアラブル端末やARなど最新技術への対応力
創業以来、社会インフラや基本ソフトの開発など、技術的に難易度の高い領域に特化して成長してきたのが最大の特徴。電子機器の制御や金融機関に不可欠な貨幣計数器の制御など、金融系のシステム開発の実績もあります。
近年は、スマートフォンアプリやAR(拡張現実)、ウェアラブル端末向けアプリ開発にも注力。工場のスマート化や、現場作業員を支援するシステムの構築など、製造業のDXを足元から支える高度な技術力を持つ企業です。
ユニバーサルコンピューター株式会社

ユニバーサルコンピューター株式会社は、「お客様の成功を共に追求するパートナー」として、企業のビジョン実現をサポートする企業です。
【ユニバーサルコンピューター株式会社の強み】
- ビジネスの成功を共に目指す戦略的パートナー
- 市場の変化に素早く適応する柔軟な開発アプローチ
- DXを加速させるローコード・ノーコード開発支援
豊富な業務経験を持つエキスパートが、顧客の業界や業務プロセスを深く洞察。技術的な解決策だけでなく、ビジネスの成長を見据えた戦略的なシステム構築を提案してくれます。
目まぐるしく変わるビジネス環境のトレンドを常に把握し、その変化に素早く適応できる技術者が揃っているため、競争力を維持するための時代に合ったシステム構築が可能。経営戦略レベルから相談できるパートナーを探している製造業におすすめです。
株式会社ファスト

出典:株式会社ファスト
株式会社ファストは、金融系(銀行・信託・保険など)のシステム開発に注力し、豊富な実績を持つ企業です。
【株式会社ファストの強み】
- 金融業務に関する深い知見と実績
- 汎用系からオープン系まで対応する技術力
- チーム編成による柔軟なプロジェクト対応
信託銀行の情報系システムの老朽化対応や、勘定系データ管理システムの開発など、高い信頼性が求められる分野で多くの技術者が活躍しています。
設計から保守・運用まで、金融機関のシステム全体をサポート。レガシーシステムの刷新やシステム統合といった、金融機関特有の複雑な課題解決を安心して任せられるパートナーです。
レガシーシステム開発会社を選ぶ際のチェックポイント

レガシーシステム刷新のパートナーとなる開発会社選びは、プロジェクトの成否を左右する重要なプロセスです。
「どの会社も同じに見える」「何を確認すれば良いか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この章では、後悔しないパートナー選びのために、最低限チェックすべき3つのポイントを解説します。
このポイントを押さえておけば、開発会社のウェブサイトや提案内容を判断しやすくなり、自社にとって最適なパートナーを見極められるようになるでしょう。
①業務課題への理解力と提案力があるか
1つ目のチェックポイントは、業務課題への理解力と提案力があるかです。
【チェックすべき能力】
- 自社の業務内容を深く理解しているか
- 課題の本質を見抜く力があるか
- より良い解決策を積極的に提案してくれるか
言われた通りに開発する会社ではなく、自社のビジネスを理解し、課題解決のために最適な提案をしてくれるパートナーを選びましょう。
真の課題解決につながる提案力があるか、しっかり見極めることが大切です。
②プロジェクトを円滑に進める体制とコミュニケーション能力があるか
2つ目のチェックポイントは、プロジェクトを円滑に進める体制とコミュニケーション能力があるかです。
【チェックすべき体制・能力】
- プロジェクト管理の体制が整っているか
- 問い合わせへのレスポンスは早く丁寧か
- 問題発生時の情報共有ルールは明確か
レガシーシステムの刷新は、長丁場になることも少なくありません。そのため、プロジェクトをしっかり管理してくれる体制と、円滑なコミュニケーションは不可欠です。
技術力が高くても、意思疎通がうまくいかなければ良いシステムは作れません。担当者の対応の速さや、定期的な打ち合わせの有無などを確認し、「密な連携」が取れる会社を選びましょう。
③自社の業界・規模に合った実績を提示できるか
3つ目のチェックポイントは、自社の業界・規模に合った実績を提示できるかです。
【チェックすべき実績】
- 自社と同じ、または類似の業界での実績
- 開発したいシステムと同規模・同種の実績
- 過去の事例から得た知見を活かせるか
開発会社のホームページなどで、自社と似たような業界や企業規模での実績があるかを確認しましょう。
似た分野での経験が豊富な会社であれば、その分野特有の課題やリスクを深く理解しているため話が早く、より的確な提案が期待できます。実績が公開されていない場合でも、遠慮せずに問い合わせてみることが重要です。
そもそもレガシーシステムとは?経済産業省も警鐘を鳴らす「2025年の崖」

ここまでレガシーシステムの刷新について解説してきましたが、そもそも「レガシーシステム」とは何を指すのでしょうか。
これは、老朽化・複雑化・ブラックボックス化し、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の足かせとなっている既存システムを指します。
経済産業省は、この問題を放置した場合、2025年以降に最大で年間12兆円もの経済損失が生じる可能性があると警鐘を鳴らしました。この危機的な状況が、いわゆる「2025年の崖」と呼ばれています。
レガシーシステムの放置がビジネスに与える3つの深刻なリスク
レガシーシステムを放置することは、具体的に以下の3つの深刻なリスクを招きます。
【放置が招く3大リスク】
- 事業機会の損失:DXが遅れ、事業に支障が出る
- コストの増大:システムの維持にも費用がかかる
- セキュリティ事故:サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まる
古いシステムは、新しいビジネスモデルへの変革を阻害し、企業の成長機会を奪います。
また、複雑化したシステムの保守・運用に多額の費用がかかり続け、新たなIT投資を圧迫する「技術的負債」となるのです。
さらに、セキュリティ上の脆弱性を抱え、サイバー攻撃やシステム障害といった重大なインシデントを引き起こす危険性も高まります。
まとめ
本記事では、レガシーシステム刷新でおすすめの開発会社を12社を紹介しました。
「2025年の崖」という言葉に代表されるように、レガシーシステムの放置は、事業機会の損失やコスト増大、セキュリティ事故といった深刻な経営リスクに直結します。
レガシーシステムの刷新は、もはや先送りのできない経営課題です。この記事で紹介した選び方のポイントを参考に、まずは気になる企業に問い合わせ、自社の課題を相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
この記事の著者

- ベトナムの優秀な開発チームによるオフショア開発サービスを提供している開発会社。国内基準のコミュニケーション・品質・対応を重視し、幅広いスキルを持つエンジニアが高品質で安心な開発を実現。柔軟性とコストパフォーマンスを両立したサービスで、お客様のニーズにお応えしています。