
人材育成や業務効率化の手段として、eラーニングシステムの導入を検討する企業が増えています。しかし、開発会社は数多く存在し、それぞれに特徴も異なるため、どの会社に依頼すれば自社の目的を達成できるのか悩む担当者も少なくありません。
本記事では、eラーニングシステムの開発で豊富な実績を持つおすすめの会社を13社、その特徴とともに厳選してご紹介します。
さらに、開発会社選びで失敗しないための4つのポイントや、気になる開発費用の相場についても解説します。 eラーニングシステムの導入を初めて検討する方や、既存システムの刷新をお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
eラーニングシステムのおすすめの開発会社13選
eラーニングシステムの導入を成功させるためには、自社の目的や課題に適した開発会社をパートナーとして選ぶことが大切です。
開発会社はパッケージシステムの提供を得意とする会社から、オーダーメイド開発に強みを持つ会社、特定の業界に特化したノウハウを持つ会社まで、特徴は多岐にわたります。
本章では、数ある開発会社の中から、豊富な実績と信頼性を持つおすすめの企業を厳選してご紹介します。
会社名 | 特徴 |
トッパジャパン株式会社 | ・教育アプリ開発の実績多数・導入コンサルティングから保守までトータルサポート |
株式会社デジタル・ナレッジ | ・eラーニング一筋30年の実績・専門スタッフがワンストップ支援 |
株式会社ネットラーニング | ・7000社以上の圧倒的な実績・多機能なクラウド型LMS |
株式会社プロシーズ | ・2800社以上の豊富な実績・三位一体の総合サポート体制 |
株式会社H&Eテクノロジー | ・ヘルスケア、教育分野に特化・Moodle活用で高機能・低コスト |
株式会社クラスフォックス | ・介護分野での豊富な開発実績・現場目線の機能開発が得意 |
エスエイティーティー株式会社 | ・駿台グループの信頼性が強み・専任のサポート体制で安心 |
株式会社ビナヤマト | ・初期費用0円からの手軽さ・オンライン研修運営にも対応 |
株式会社ジンジャーアップ | ・煩雑な運用業務を代行可能・プロの音声で学習効果UP |
株式会社ITBee | ・500社超の意見を反映したLMS・堅牢なセキュリティで安心 |
株式会社ホシテックス | ・教材作成から管理まで一貫対応・オンデマンド講義開発に強み |
株式会社クリーブウェア | ・英語学習システム開発の実績・フルスタックな高い技術力 |
株式会社フュージョンシス | ・会計学習システム開発に強み・ユニークな機能開発が得意 |
トッパジャパン株式会社

出典:トッパジャパン株式会社
トッパジャパンは、教育分野におけるアプリ開発で豊富な実績を持つ開発会社です。
プログラミング教育向けのVRモジュール開発や、電子ホワイトボードに搭載するAIアプリ開発など、先進技術を駆使した教育コンテンツ制作で高い評価を得ています。
これらの開発で培った技術力と教育分野への深い知見を活かし、お客様のニーズに合わせたeラーニングシステム開発も得意としています。
システム開発だけでなく、教育現場へのICT導入コンサルティングから、導入後の保守・運用サポートまで、教育ICTに関するあらゆる課題をワンストップで解決できる総合力が強みです。まずはお気軽にお問い合わせください。
株式会社デジタル・ナレッジ

株式会社デジタル・ナレッジは、1995年の設立以来、約30年にわたりeラーニング一筋で事業を展開している企業です。
全国の教育機関や企業で累計3000以上という豊富な導入実績が、その信頼性の高さを物語っています。
同社の強みは、自社開発の学習管理システム(LMS)「KnowledgeDeliver」をもとに、約250名もの専門スタッフがシステム構築からオリジナル教材の制作、効果的な運用までをワンストップで支援できる総合力にあります。
株式会社ネットラーニング

出典:株式会社ネットラーニング
株式会社ネットラーニングは、1998年の設立から7000社以上の圧倒的な導入実績を誇る、eラーニングソリューション企業です。
多機能なクラウド型LMS「Multiverse」を中心に、コース制作から受講管理、デジタル修了証の発行までを一貫して提供。DX人材育成やリスキリングなど、現代のビジネスニーズに応える260以上ものeラーニングコースも用意されています。
さらに、研修運営の代行や受講者からの問い合わせ対応といった手厚いサポート体制も同社の魅力です。
株式会社プロシーズ

出典:株式会社プロシーズ
株式会社プロシーズは2003年の設立以来、2800社以上、累計100万人を超える導入実績を誇るeラーニングの専門企業です。
同社の強みは、eラーニング教材の制作から学習管理システム(LMS)の提供、そして導入後の運用サポートまでを一貫して提供する「三位一体の作成体制」にあります。
20年以上にわたって蓄積された教材開発のノウハウと、顧客に寄り添う手厚いサポート体制が整っているため、eラーニングの導入が初めての企業でも安心してプロジェクトを任せられるでしょう。
株式会社H&Eテクノロジー

株式会社H&Eテクノロジーは、ヘルスケアと教育業界の知見を持つ専門家が集結し、特に病院や介護施設、保育施設向けのシステム開発に強みを持つ企業です。
世界で3億人が利用するeラーニングプラットフォーム「Moodle」を活用し、各学校や企業独自のニーズに合わせた、低コストかつ高機能な学習環境の構築を得意としています。
内閣府や経済産業省といった官公庁のコンテンツ開発を手掛けたメンバーが在籍し、継続的なサポートを行っています。
株式会社クラスフォックス

出典:株式会社クラスフォックス
株式会社クラスフォックスは、「ITは、ひとの中にある」を理念に、企業のDX推進や人材教育を支援する開発会社です。
教育分野では、介護士に向けたeラーニングシステムの開発プロジェクトに参画した実績もあります。
このプロジェクトでは、スマホで手軽に学べる使いやすいUI設計に加え、教材や受講者の管理、さらには行政報告書の自動作成といった、現場の負担を軽減する多彩な機能を実現しました。
エスエイティーティー株式会社

エスエイティーティー株式会社(SATT)は、大手予備校である駿台グループの一員として、1986年の設立以来、長年にわたり日本の教育分野を支えてきたeラーニングの専門企業です。
同社の強みは、ICT教育に関するコンサルティングから、実際のシステム企画・受託開発、導入後の運用支援に至るまで、あらゆるフェーズをワンストップでサポートできる総合力にあります。
専任のサポート体制も整っており、導入後のトラブルも迅速に解決可能です。
株式会社ビナヤマト

出典:株式会社ビナヤマト
株式会社ビナヤマトは、初期費用0円・月額300円からという手軽さで導入できる、自社パッケージのLMS「Educross」を学校や法人向けに多数提供している企業です。
このクラウド型システムをベースに、顧客の個別ニーズに合わせたカスタマイズを施し、最適なeラーニング環境を構築します。
マルチデバイス対応はもちろん、ZoomやTeamsと連携させることで、オンライン研修の予約から決済、出欠管理までを一元化できる点も大きな特徴です。
株式会社ジンジャーアップ

出典:株式会社ジンジャーアップ
株式会社ジンジャーアップは、eラーニングの学習効果を最大限に高める、ハイクオリティな教材コンテンツの作成に強みを持つ企業です。
官公庁の教材制作なども手掛ける豊富な実績があり、プロのナレーターによる音声を付加する独自サービスなどで、受講者の意欲を引き出す魅力的なコンテンツを提供します。
さらに、システム導入後に煩雑になりがちなアカウント管理や進捗レポート作成といった運用業務を代行するサービスも展開しています。
株式会社ITBee

出典:株式会社ITBee
株式会社ITBeeは、500社以上のクライアントの意見を取り入れて開発された、洗練された自社eラーニングシステム「SpeedLMS」を提供しています。
運用実績12年以上、利用者は60万人超を誇り、官公庁や大学での豊富な導入例がその信頼性を裏付けています。
システム開発から教材コンテンツの制作まで、eラーニングのプロが一貫してサポートし、企業のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズにも対応可能です。
株式会社ホシテックス

出典:株式会社ホシテックス
株式会社ホシテックスは、教材の作成から受講、成績管理、そして日々の運用管理まで、eラーニングに必要な機能を一貫して提供する学習管理システム「Information Star」を開発しています。
文部科学省や理化学研究所といった公的機関から大手メーカーまで、教育機関と法人の双方に豊富な導入実績を持つ点が特徴です。
学習管理システムのASPサービスも提供しており、導入・保守・管理までサポートしています。
株式会社クリーブウェア

出典:株式会社クリーブウェア
株式会社クリーブウェアは、企業のDXを支えるシステム受託開発を手掛けるIT企業で、特に英語のeラーニングシステムの開発で高い実績を持ちます。
フロントエンドはもちろん、Android/iOSのネイティブアプリ、サーバーサイドのバックエンド開発までをワンストップで対応できる技術力が最大の強みです。
Dockerによるローカル環境構築の効率化や自動テストの導入により、堅牢で保守性の高いシステム運用を実現しています。
株式会社フュージョンシス

出典:株式会社フュージョンシス
株式会社フュージョンシスは、パッケージLMSの導入から完全オーダーメイドのフルスクラッチ開発まで、顧客のニーズに柔軟に応えるeラーニングシステムの受託開発を得意とする企業です。
特に会計学の教育・試験システムで豊富な開発実績を持ち、大学の試験システムから企業の専門研修まで幅広く手掛けています。
カンニング防止機能や、一問ずつ正答しないと先に進めない仕組みなど、学習効果を確実に高めるためのユニークな機能開発に強みがあります。
後悔しないeラーニングシステム開発会社の選び方4選

数多くの開発会社の中から、どの会社が自社に最適かを見極めるのは容易ではありません。
そこで本章では、開発会社選びで後悔しないために、確認すべき4つのポイントを解説します。「実績」「カスタマイズ能力」「費用対効果」「セキュリティ」という基準に沿って各社を比較することで、安心してプロジェクトを任せられるパートナーが見つかるはずです。
①実績と専門性を確認する
開発会社を選ぶうえで、まず最初に確認すべきなのは、その会社が持つ「実績」と「専門性」です。特に、eラーニングシステムの開発経験が豊富かどうかは、システム開発の成功を左右する重要な判断材料となります。
【実績・専門性のチェックポイント】
- eラーニングシステム開発の経験が豊富か
- 自社の業界や目的に合った開発実績があるか
- 得意分野が自社のニーズと合致しているか
すべてのシステム開発会社がeラーニングを得意とするわけではありません。
公式サイトの開発実績などを確認し、自社が求めるシステムと似たプロジェクトを手掛けた経験があるかをチェックしましょう。
②カスタマイズ能力と対応範囲を確認する
自社の要望に合わせてシステムを柔軟に調整できる「カスタマイズ能力」と、どこまでサポートしてくれるかという「対応範囲」の確認も必要です。画一的なシステムでは、独自の教育文化や研修フローに適合しない可能性があります。
【カスタマイズ・対応範囲のチェックポイント】
- 既存の教材や研修フローに合わせられるか
- 必要な機能の追加開発は可能か
- 企画から運用保守まで一貫して任せられるか
- 自社が依頼したい工程にすべて対応しているか
例えば、自社で作成した教材をシステム上で有効活用したい場合や、独自の評価基準を反映させたい場合には、カスタマイズの自由度が高い会社を選ぶことが重要です。
また、システム開発だけを依頼するのか、企画段階のコンサルティングや導入後の運用・保守まで一貫して任せたいのか、依頼したい範囲を明確にし、それに対応できる会社を選びましょう。
③費用対効果を検討する
eラーニングシステムの開発には、決して安くないコストがかかります。そのため、開発会社の選定において、投入する費用に見合った価値が得られるかという「費用対効果」の視点は欠かせません。
【費用対効果のチェックポイント】
- 予算内で最適な品質を実現できるか
- 単純な価格の安さだけで判断しない
- 複数社から見積もりを取得し内容を比較する
- 費用とサービス内容に納得してから契約する
ただし、価格が安いという理由だけで選んでしまうと、品質が低かったり、サポートが不十分だったりするリスクもあります。
重要なのは、その費用でどのような品質や効果が期待できるのか、そのバランスを慎重に見極めることです。そのため、3〜5社程度から相見積もりを取得し、各社の提案内容と金額を比較してみましょう。
④セキュリティ対策を確認する
従業員の個人情報や社内の機密情報を守るため、開発会社のセキュリティ対策を厳しくチェックすることも大切です。
【セキュリティ対策のチェックポイント】
- 個人情報や機密情報を守る管理体制があるか
- データの暗号化やアクセス制限は万全か
- ISMS(ISO/IEC 27001)認証を取得しているか
eラーニングシステムには、従業員の氏名や成績といった個人データ、さらには社外秘の業務マニュアルなどが多数保管されます。
そのため、データの暗号化やIPアドレスによるアクセス制限といったセキュリティ対策が講じられているかを確認しましょう。
eラーニングシステム開発の費用相場

eラーニングシステムの開発費用は、主に「クラウド型」か「オンプレミス型」かによって大きく変動します。それぞれの費用相場と特徴は以下の通りです。
提供形態 | 初期費用の相場 | 月額料金の相場 |
クラウド型 | 0円 ~ 50万円 | あり(固定制、またはユーザー数に応じた従量制) |
オンプレミス型 | 150万円 ~ 500万円 | 低い(サーバー維持費など) |
クラウド型は初期費用を抑えて手軽に始められますが、継続的に月額料金が発生します。一方、オンプレミス型は自社サーバーの準備などで初期投資は高額になりますが、月々のランニングコストは抑えられる傾向にあります。
また、上記の費用は基本的な構成の場合です。自社の要件に合わせて独自の機能を追加するなどのカスタマイズを行う場合は、最低でも100万円以上の追加費用が発生することが一般的です。
まとめ
本記事でご紹介した通り、開発会社にはそれぞれ得意分野や特徴があります。
eラーニングシステムの開発を成功させるためには、自社の目的を明確にしたうえで、「実績」「カスタマイズ能力」「費用対効果」「セキュリティ」という4つの基準で比較することが大切です。
まずは本記事を参考に、システムに何を求めるのか、要件を整理することから始めてみてください。その上で、ご紹介した13社の中からニーズに合致しそうな企業をいくつかピックアップし、具体的な相談や見積もり依頼に進みましょう。