
近年、IT人材不足が深刻化する日本企業にとって、ベトナムでのラボ型開発が有力な選択肢として注目されています。
本記事では、ラボ型開発の基本的な仕組みから、請負型開発やSESとの違い、具体的な開発の流れまでを詳しく解説します。さらに、ベトナムでラボ型開発を行う5つのメリットや注意点、おすすめの開発会社についても紹介しています。
これからオフショア開発を検討している企業の担当者や、既存の開発体制に課題を感じているIT責任者の方々にぜひ参考にしていただきたい内容です。
目次
ラボ型開発(ラボ契約)とは?

ラボ型開発とは、半年から1年程度の期間、海外に専属のエンジニアチームを確保し、継続的に開発を進めるスタイルです。
IT人材の不足が深刻化する日本企業にとって、この契約形態は安定した開発リソースを確保する有効な手段となっています。
ここではラボ型開発について詳しく解説するので、オフショア開発を検討中の方や、契約形態の違いについて理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。
ラボ型開発の仕組み
ラボ型開発の仕組みや概要は、以下のとおりです。
- 発注企業の要望に合わせた専門チームを編成
- 半年~1年の期間で同じメンバーが継続して対応
- 開発途中での変更や追加要望に柔軟に対応可能
- 成果物単位ではなく、作業時間や工数に対して報酬を支払う形式
この契約形態では、発注側が開発チームに対して直接指示を出せるため、要件変更があっても迅速に対応できます。オンラインツールの普及により、物理的な距離を感じさせないコミュニケーションが実現し、日本とオフショア先の橋渡し役となるブリッジSEがリモートで業務を行えるようになりました。
そのため、出張費などのコスト削減にもつながり、より効率的な開発環境が構築可能です。
開発の進め方としては、定期的なオンラインミーティングを実施し、情報共有と進捗確認を行うことで、遠隔地での開発でありながらも円滑にプロジェクトを管理できます。
ラボ型開発と請負型開発の違い
ラボ型開発と請負型開発の主な違いは、以下のとおりです。
項目 | ラボ型開発(準委任契約) | 請負型開発 |
契約の基本 | 「作業要員×時間」が基準 | 「成果物」が基準 |
責任範囲 | 業務の適切な遂行 | 契約した成果物の完成・品質担保 |
契約期間 | 指定した一定期間 | 納期まで |
開発の柔軟性 | 途中で仕様変更が可能 | 基本的に変更は難しい |
コスト面 | 初期コストは高め | 初期コストは低め |
開発期間 | 比較的長め | 短期納期が可能 |
ラボ型開発は準委任契約に基づくため、開発途中での変更に柔軟に対応できるのが最大の強みです。アジャイル開発との相性も良く、変化するビジネス要件に合わせた開発が可能になります。
一方、請負型開発はあらかじめ決められた仕様に沿って開発を進め、成果物を納品する形式です。追加の修正が必要になると別途費用が発生することも多いため、要件が明確で変更の少ないプロジェクトに向いています。
どちらを選ぶかは、プロジェクトの性質や目的によって判断するとよいでしょう。
ラボ型開発とSESの違い
開発リソース確保の手段として、ラボ型開発とSESは一見似ているように感じるかもしれませんが、以下のような違いがあります。
【ラボ型開発とSESの主な違い】
種類 | ラボ型開発 | SES |
内容 | 基本的に非常駐(リモート)での開発が中心海外拠点のエンジニアが自社オフィスで開発 | クライアント先に常駐するのが基本的なスタイル。クライアントの指示のもとで作業を行う |
ラボ型開発の場合、オフショア先の開発チームは自社のオフィスに常駐し、リモートで発注元とコミュニケーションを取りながら開発を進めます。このモデルでは、ブリッジSEが日本側とオフショア側の橋渡し役となり、スムーズな意思疎通をサポートします。
一方、SESは「システムエンジニアリングサービス」の略称で、エンジニアがクライアント企業に常駐して開発を行うスタイルです。指揮命令系統はクライアント側にあり、クライアントの社内開発チームの一員として働く形態になります。
SESは物理的な距離が近いため、細かい指示やフィードバックがしやすいというメリットがありますが、コスト面ではラボ型オフショア開発の方が優位性を持つケースが多くあります。
ラボ型開発の流れ

ラボ型開発を進める際は、準備から契約終了までの一連のプロセスを理解しておくことが大切です。
- 開発会社の選定
- 発注内容のヒアリングと見積もり
- 契約の締結
- ラボの立ち上げと開発開始
- 進捗管理とコミュニケーション
- 成果物のレビューと改善
- 契約終了または延長
ここでは、各ステップごとにポイントを解説していきます。
開発会社の選定
最初のステップは、適切なパートナー選びです。開発会社の選定は、ラボ型開発の成否を左右する重要なフェーズです。
【開発会社選定のポイント】
- 自社のプロジェクトに近い開発実績があるか
- エンジニアの技術力と専門性が要件に合うか
- セキュリティ対策がしっかりしているか
- コストパフォーマンスと料金体系の透明性
- コミュニケーション体制と言語対応力
開発会社を選ぶ際は、複数の企業から見積もりを取得し、比較検討することをおすすめします。実績だけでなく、その開発会社が得意とする分野と、自社が依頼したい内容との適合性も重要です。
特にラボ型開発は中長期にわたる協力関係となるため、技術力だけでなく、文化的な相性やコミュニケーション能力も確認しましょう。
また、セキュリティ対策については、ISO認証の取得状況やデータ管理ポリシー、機密情報の取り扱い方針など、具体的な対応を確認することが重要です。
発注内容のヒアリングと見積もり
プロジェクトの詳細を明確にし、適切な見積もりを取るプロセスが次のステップです。
【ヒアリングで明確にすべき項目】
- プロジェクトの目的とゴール
- 開発するシステムの機能要件と非機能要件
- 必要な技術スタックとフレームワーク
- 開発期間と納期の目安
- 想定する開発体制と規模
- 予算の範囲と制約条件
ヒアリングの段階では、できるだけ具体的な情報を共有することが重要です。曖昧な要件定義は後々のトラブルの原因になるため、自社の期待値と制約条件を明確に伝えましょう。
開発会社側はこれらの情報をもとに、必要なエンジニアの人数やスキルセット、契約期間に基づいた見積もりを作成します。
見積もりを受け取った後は、金額だけでなく、内訳や前提条件も確認しましょう。例えば、追加費用が発生する条件や、含まれていないオプション作業などについても明確にしておくことが大切です。
契約の締結
見積もり内容に納得したら、詳細な契約内容を確認し、正式な契約を結びます。
【契約時に確認すべき主なポイント】
- 契約期間と更新・解約条件
- エンジニアの人数とスキルセット
- 月額費用と支払い条件
- 開発成果物の範囲と納品物
- 機密情報の取扱いとセキュリティ対策
- トラブル発生時の対応方針
ラボ型開発は基本的に準委任契約となるため、「完成責任」が含まれない点に注意が必要です。これらの保証が必要な場合は、別途誓約書などで文書化しておくとよいでしょう。
また、エンジニアの交代条件や、品質基準が満たされない場合の対応についても事前に取り決めておくことが重要です。
契約書の内容は法務部門や専門家にも確認してもらい、将来的なリスクを最小限に抑えましょう。特に、機密情報や個人情報の取り扱いについては、関連法規に準拠した内容となっているか慎重に確認することをおすすめします。
ラボの立ち上げと開発開始
契約締結後は、実際のチーム構築と開発環境の整備に移ります。
【立ち上げ時の主なステップ】
- チームメンバーの選定と紹介
- 開発環境構築とツールの設定
- コミュニケーション方法の確立
- キックオフミーティングの実施
チームが確定したら、各メンバーの役割や責任範囲を明確にし、指示系統を確立します。
開発環境については、バージョン管理システム、プロジェクト管理ツール、コミュニケーションツールなど、必要なインフラを整備します。セキュリティ面も考慮し、VPNやアクセス権限の設定も忘れずに行いましょう。
キックオフミーティングでは、プロジェクトの目標や背景、開発方針などを共有し、チーム全体の方向性を統一します。
進捗管理とコミュニケーション
開発が始まったら、適切な進捗管理と円滑なコミュニケーションが不可欠です。
【効果的な進捗管理とコミュニケーションの方法】
- 定期的なミーティングの実施
- プロジェクト管理ツールでのタスク可視化
- 日次・週次・月次での進捗報告
- 課題管理とリスク対応の仕組み化
- タイムゾーンの違いを考慮した連絡体制
遠隔地での開発となるため、コミュニケーションの質と頻度が重要です。Slack、Microsoft Teams、Zoomなどのツールを活用し、リアルタイムでの情報共有を心がけましょう。
また、定期的なミーティングでは進捗確認だけでなく、課題やリスクの共有、今後の方針についても議論することが大切です。
言語や文化の違いによる誤解を防ぐため、指示は明確かつ具体的に行い、必要に応じて図やサンプルを用いて説明するとよいでしょう。また、問題が発生した際には迅速に共有し、早期解決を図ることが重要です。
タイムゾーンの違いがある場合は、双方にとって負担の少ない時間帯でのミーティングを設定するなど、配慮も必要になります。
成果物のレビューと改善
開発の過程で定期的なレビューを実施し、品質向上に努めます。
【効果的なレビューと改善のポイント】
- 明確なレビュー基準とチェックポイントの設定
- 定期的なコードレビューと品質チェック
- テスト戦略と実行計画の策定
- フィードバックと改善サイクルの確立
- ドキュメント整備と知識共有
ラボ型開発では、開発進行中に細かくレビューとフィードバックを行うことで、納品時の大きな問題を未然に防ぐことができます。特に重要な機能や複雑な処理については、開発の早い段階から確認し、方向性のズレがないか確認しましょう。
レビューで発見された問題点は、ただ指摘するだけでなく、改善のための具体的な方針や期限を明確にすることが重要です。また、良い点も積極的にフィードバックし、チームのモチベーション維持にも配慮しましょう。
テスト工程では、単体テスト・結合テスト・システムテストなど、各段階に応じた適切なテスト計画を立て、品質を担保する体制を整えることが大切です。
契約終了または延長
契約期間の終了に伴い、プロジェクトの完了または契約延長の判断を行います。
【契約終了または延長時の検討事項】
- プロジェクト目標の達成状況
- チームの成果と貢献度
- 今後の開発ニーズと計画
- ナレッジ移管と継続サポートの必要性
- 契約延長の条件と人員体制の見直し
契約期間が終了に近づいたら、これまでの成果を評価し、今後の方針を決定します。プロジェクトが予定通り完了した場合は、成果物の最終確認と引き継ぎを行います。開発したシステムのドキュメント整備や、運用マニュアルの作成など、引き継ぎに必要な資料を準備しましょう。
一方、開発を継続する必要がある場合は、契約の延長や更新を検討します。この際、これまでの実績や課題を踏まえ、チーム構成や契約条件の見直しも行うとよいでしょう。
エンジニアの入れ替えや増員、契約内容の変更など、次のフェーズに向けた最適な体制を検討します。
ベトナムでラボ型開発を行うメリット5選

ベトナムでのラボ型開発は、以下のようなメリットがあります。
- コスト削減になる
- 優秀なIT人材を確保できる
- 日本語の対応力が高くコミュニケーションがとりやすい
- 仕様変更にも対応しやすい
- 文化的・地理的な親和性が高い
特に近年、ベトナムでは国策としてIT教育に力を入れていることもあり、技術レベルの向上が著しく、単なる「安価な開発リソース」としてではなく、高品質な開発パートナーとしての地位を確立しています。
コスト削減になる
ベトナムでのラボ型開発は、大幅なコスト削減を実現できます。
【日本とベトナムのエンジニア人件費比較】
職種 | ベトナム(万円/月) | 日本(万円/月) |
プログラマー | 約39.4 | 約40~80 |
シニアエンジニア | 約48.3 | 約80~200 |
ブリッジSE | 約59.0 | 約80~200 |
PM | 約70.0 | 約70~200 |
ベトナムのエンジニア人件費は日本の約2分の1から3分の1程度で、この差は大きなコストメリットにつながります。特にラボ型開発では、中長期的な契約となるため、継続的なコスト削減効果が期待できます。
また、ベトナム国内でも開発拠点によって単価が異なります。ホーチミンやハノイといった主要都市だけでなく、ダナンなどの新興都市にも開発企業が広がっており、プロジェクトの規模や内容に応じて最適な拠点を選ぶことで、さらなるコスト最適化が可能です。
優秀なIT人材を確保できる
ベトナムは教育制度と国策によって、質の高いIT人材を多数輩出しています。
【ベトナムIT人材の強み】
- STEM教育(科学・技術・工学・数学)が充実
- 国をあげたIT人材育成戦略
- 情報系学部出身者が多く、技術的な基礎が強固
ベトナムではSTEM教育に力を入れており、基礎教育の上に専門教育が積み重なることで、プログラミングスキルや技術的な理解力が高いエンジニアが育成されています。
ホーチミン工科大学やハノイ工科大学など、優秀なIT系大学との連携を持つ開発会社も多く、継続的に高いスキルを持つ人材を確保できる体制が整っています。
日本語の対応力が高くコミュニケーションがとりやすい
ベトナムでは日本語教育が盛んで、スムーズなコミュニケーションが可能です。
【日本語コミュニケーションの強み】
- 主要大学での日本語教育
- 日本企業との産学連携による実践的な人材育成
- 日本での就労経験を持つエンジニアの増加
- 日本文化への高い関心と理解
- 日本のビジネス文化への適応能力
ベトナムの主要なIT系大学では、日本語教育が重視されています。これにより、技術スキルと日本語コミュニケーション能力を兼ね備えたエンジニアが育成されています。
また、日本のアニメや文化に対する関心も高く、日本文化への理解が深いエンジニアが多いのも特徴です。単に言語だけでなく、日本独特の仕事の進め方や品質に対する考え方にも共感できるため、プロジェクトの要件理解や品質管理においても高いレベルでの連携が可能です。
さらに、日本での就労経験を持つエンジニアがブリッジSEとして活躍するケースも増えており、日本側とベトナム開発チームの間のコミュニケーションをスムーズに行える環境が整っています。
仕様変更にも対応しやすい
ラボ型開発の契約形態は、柔軟な開発プロセスと変更対応を可能にします。
【仕様変更への柔軟な対応】
- 契約期間中は仕様変更や機能追加がしやすい
- 小規模な変更であれば再見積もりや契約変更手続きが不要なケースが多い
- アジャイル開発との高い親和性
- 開発途中での方向転換にも対応可能
- 要件が流動的なプロジェクトに最適
要件が明確に定まっていないプロジェクトや、市場の変化に応じて機能を調整していく必要があるプロジェクトにとって、ラボ型開発の柔軟性は非常に価値があります。ユーザーフィードバックを反映しながら段階的に機能を拡充していくアジャイル開発との相性も良く、現代のソフトウェア開発の考え方にマッチしています。
文化的・地理的な親和性が高い
ベトナムは日本との文化的・地理的な距離が近く、スムーズな協業が可能です。
【文化的・地理的な親和性のポイント】
- 日本との時差が2時間と小さい
- 勤勉で専門性を重視する国民性
- 日本文化への理解と親日的な姿勢
- 責任感の強さと品質への高い意識
ベトナムと日本の時差は2時間程度と小さく、業務時間の重なりが多いため、リアルタイムでのコミュニケーションが取りやすいのが大きな利点です。急な問い合わせやオンラインミーティングも、双方の業務時間内で調整しやすく、開発の効率を高められます。
また、ベトナム人は一般的に勤勉で責任感が強いとされ、この点は日本の仕事観と共通する部分があります。品質に対する高い意識や、納期を守る姿勢など、ビジネス上の価値観が近いことで、信頼関係を構築しやすい環境といえます。
ベトナムでラボ型開発を行う際の注意点

ベトナムでのラボ型開発は多くのメリットがある一方で、以下のような注意点も把握しておく必要があります。
- 契約内容をしっかり確認する
- 委託先に任せきりにせず、進捗管理を徹底する
これからベトナムでのラボ型開発を検討している企業や、現在進行中のプロジェクトで課題を抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
契約内容をしっかり確認する
ラボ型開発契約の特性を理解し、慎重に契約内容を精査することが重要です。
【契約時に確認すべき主なポイント】
- 契約の法的性質(準委任契約か請負契約か)
- 成果物の定義と品質基準
- 契約解除条件と違約金
- セキュリティおよび機密保持条項
- トラブル発生時の対応方針
ラボ型開発は一般的に「準委任契約」の形態を取ることが多く、これは「作業の遂行」に対して対価を支払う契約です。この形態では開発の柔軟性が高い反面、成果物の完成を法的に保証するものではない点に注意が必要です。そのため、期待する成果や品質基準を契約書に明記しておくことが重要になります。
また、契約解除条件や違約金についても詳細に定めておくことで、万が一の際のリスクを最小限に抑えられます。開発が期待通りに進まない場合や、品質に問題がある場合の対応についても、事前に合意しておくことが大切です。
委託先に任せきりにせず、進捗管理を徹底する
遠隔地での開発だからこそ、進捗管理とコミュニケーションが不可欠です。
【効果的な進捗管理のポイント】
- 定期的なミーティングスケジュールの設定
- 明確なタスク管理と期限設定
- プロジェクト管理ツールの活用
- 品質管理基準の明確化
- 課題管理と迅速なフィードバック
ラボ型開発では、日常的に対面でのコミュニケーションが取れないため、委託先に任せきりにすると品質低下や納期遅延などのリスクが高まります。これを防ぐためには、定期的な進捗確認ミーティングを設定し、開発状況を可視化することが重要です。
週次や月次での定例会議だけでなく、課題が発生した際には臨時のミーティングを柔軟に設定できる体制を整えましょう。
特に重要なのは、問題が発生した際の早期発見と迅速な対応です。小さな問題でも見過ごさず、すぐに共有して解決策を検討する文化を築くことが、プロジェクトの成功には不可欠です。リモートでの開発だからこそ、よりこまめなコミュニケーションを心がけることが重要になります。
ベトナムのラボ型開発でおすすめの会社
多くの開発会社がサービスを提供していますが、各社の強みや特色を理解することで、自社のニーズに最適な企業を選ぶことができます。
日本語対応力、技術力、実績などの観点から評価し、長期的なパートナーシップを築けるかどうかを見極めることが重要です。
ここでは、特に日本企業との取引実績が豊富で信頼性の高い開発会社を紹介します。自社のプロジェクトに最適なパートナー選びの参考にしていただければと思います。
トッパジャパン

出典:トッパジャパン株式会社
トッパジャパンは、高度なスキルを持つベトナム人エンジニアと日本企業の橋渡しに特化した開発会社です。
【トッパジャパンの主な特徴】
- 研究開発から保守まで幅広いサービスに対応
- 日本語対応可能なブリッジエンジニアによるサポート体制
- 高スキル人材の確保に強み
- 柔軟な保守作業への対応力
- 専任の人材による長期サポート
トッパジャパン最大の強みは、日本の開発現場で不足している高スキルのエンジニアを確保できる点です。VRやAIなど専門性の高い領域においても多くの実績があり、技術的に難易度の高いプロジェクトにも対応可能です。
また、煩雑な保守作業を月50時間、100時間といった形で柔軟に依頼できるサービス形態も、多くの企業から評価されています。
案件の進め方として、お客様の希望に応じて複数の座組みパターンを用意している点も見逃せません。お客様がベトナム人エンジニアに直接指示する形態から、日本人スタッフがサポートに入る形態まで、コミュニケーションの不安に応じた体制を構築できます。
VNEXT

出典:VNEXT HOLDINGS JOINT STOCK COMPANY
VNEXTは、15年以上のオフショア開発経験を持ち、400社以上のパートナーシップを築いてきた実績ある開発会社です。
【VNEXTの主な特徴】
- 最短1週間で開発チームの確保が可能
- 800件以上の多様な開発実績
- 450名以上のエンジニアリソース
- 独立した品質管理部門による高品質の保証
- 日本人PMによる上流工程からのサポート
同社の強みは、システム・アプリの設計から構築、運用、保守までワンストップで提供できる総合力にあります。Webサービス、モバイルアプリ、業務システム、CRM、ブロックチェーンなど、幅広い領域での開発実績があり、お客様のニーズに応じた適切な技術提案が可能です。
IVS Joint Stock Company

IVSは、柔軟な対応力と低価格を強みとするラボ型開発企業です。
【IVSの主な特徴】
- 日本法人に10年以上の経験を持つ日本人営業が在籍
- ベトナム平均より低価格での開発サービス提供
- 自社現地法人設立の支援も可能
- 約300名のプロパー社員による直接対応
ホーチミンだけでなく、カントーやニャチャンといった内陸地にも戦略的に拠点を展開しているため、コスト面で安価なサービス提供を実現しています。ホーチミン、ハノイ、ダナンといった主要都市では人材の流動性や物価上昇に伴い人件費が高騰していますが、IVSはこうした課題に対応し、中長期的に安定したサービス提供を目指しています。
カオピーズ

出典:株式会社カオピーズ
カオピーズは、柔軟なスタイルと高い透明性を重視したラボ型開発を提供しています。
【カオピーズの主な特徴】
- 上流工程からの開発支援が可能
- 事前のチームメンバーとの面談機会を提供
- アジャイル開発への対応力
- 無償試用期間や割引制度の充実
- 進捗の100%可視化を実現
同社のラボ型開発サービスは、システム開発の要件が明確に決まっていない場合や、途中で仕様変更の可能性がある場合に特に効果を発揮します。契約期間中(通常半年から1年)は、複数のシステム開発を依頼することができ、方針転換にも柔軟に対応できる点が強みです。
パックスクリエイション

出典:パックスクリエイション
パックスクリエイションは、コスト効率と技術力を両立したラボ型開発サービスを提供しています。
【パックスクリエイションの主な特徴】
- ウォーターフォール型/アジャイル型両方に対応
- 人月/USD 2,500〜の競争力ある価格設定
- 自社によるプロジェクト管理/人員管理が可能
- 最小1名からの契約に対応
同社の強みは、現場叩き上げの技術集団としての実力と、低コストでの開発サービス提供にあります。ラボ型開発では、顧客企業が自社の社員と同様の扱いでエンジニアをアサインできるため、細かい仕様変更などにも迅速に対応可能です。また、プロジェクト管理も顧客側で行えるため、情報共有や品質、スケジュール管理が容易になる利点があります。
まとめ
半年から1年程度の期間、海外に専属のエンジニアチームを確保する「ラボ型開発」は、準委任契約に基づく柔軟性の高い開発形態であり、要件変更や機能追加に迅速に対応できる点が大きな強みです。
ベトナムを選ぶメリットとしては、人件費が日本の2分の1から3分の1程度という明確なコスト優位性に加え、STEM教育に力を入れた優秀なIT人材の豊富さ、日本語教育の充実によるコミュニケーションの取りやすさ、時差がわずか2時間という地理的な親和性などが挙げられます。
本記事で紹介した開発会社はそれぞれ異なる強みを持っているため、自社のプロジェクト特性や開発ニーズに合わせて最適なパートナーを選ぶことが重要です。